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宇宙の本質とつながる!「木星」について

「木星」について

「木星」の惑星記号、シンボルはこちらです。

占星術完全ガイドの「木星」のシンボルの説明はこちら。

物質を表す十字へ魂(ソウル)を表す半円が動いていくーー物質を通して世界へと加わり作用する魂。

「木星」は成長、拡大、拡張、信仰、信頼、自信、霊性(スピリチュアリティ)、自分自身を高めること、成長することと関連します。

自己よりも大きな何かとのつながりを目的とし、大きな秩序へと貢献することを求めます。

霊的、哲学的な探求だけでなく、物質的で目に見える豊かさや繁栄のさまざまな形も含まれます。

「水星」は「低次の精神」を支配しています。

「木星」は、私たちが霊性とのつながりを持つ領域のひとつである「高次の精神」を受け持っています。

「木星」は、私たちがどのようにして世界への理解を増大させ、拡大させるか、どのようにして信仰や恩寵を経験するか、ということも表します。

 

「木星」は太陽系の中でもっとも大きな惑星です。

「木星」は強くダイアーナルな惑星で、太陽とよく似た暖かさ、寛大さ、愛を放出します。

「木星」は、限界を打ち破り、新しい領域を探求させ、自分が望むことは何でも達成することができる、と私たちに確信させてくれます。

そこにあるのは力みなぎる素晴らしい感覚ですが、やや誇張と過剰へと傾きがちです。

そのため、ときには「土星」によるルールと制限が必要となることもあります。

自由と独立は「木星」にとってとても重要です。

「木星」は新しい経験と新しい情報を切望しており、肉体的、精神的、霊的に、あらゆる種類の旅や探検を愛します。

ユーモア、楽しむことの感性、共感の能力にも大きく関連しています。

 

太陽・月・水星・金星・火星は動きが速く、私たち個人としての性格(パーソナリティ)に大きな影響を持っているため、「パーソナルプラネット(個人天体)」と呼ばれます。

木星・土星は「ソーシャル・プラネット(社会天体)」と呼ばれます。木星は一周12年、土星は約29.5年と、より長い軌道を持ち、私たちが個人としてどう社会にかかわっていくかに対して大きな影響力を持っています。

天王星・海王星・冥王星は「トランスパーソナル・プラネット」に分類され、超個人的な経験と表現の側面を表します。「世代の惑星(ジェネレイション・プラネッツ)」とも呼ばれ、ひとつのサインの中で、天王星は7年、海王星は14年、冥王星は12〜32年を過ごし、ひとつの世代を特徴づけるとされています。

 

「木星」はソーシャル・プラネット、私たちが個として社会と関係していくやり方にとても強い影響を持ちます。

「木星」はいつも、全体像を理解しようとし、その全体の一部として、社会というより大きな構造の中で個としての役割を探求し発見しようとします。

「木星」は宗教体験に関連する惑星でもあり、そこには、個としての自分と宇宙との関係性を探求することが含まれます。

「木星」はすべてのものを摂取し、事物を包み込み自分の一部にしていくことにより学び、成長していきます。

「木星」のおおらかで楽観的な世界観は、宇宙の完全さへの揺るぎない信念の結果です。

すべてのものごとは、一なる意識、源(ソース)、宇宙、神によって、最善で最高のあり方で導かれています。

私たちが真の信仰を持っているとき、心配やおそれは人生に入り込んできません。

分離と欠如へのおそれは消失し、幸運、喜び、豊かさの尽きることのない流れを経験します。

個の幻影を超えて、自分がすべての創造物の一部であることを思い出し始めるために、私たちは成長し進化していくのです。

「木星」に関連するすべての素晴らしい性質や経験は、私たちの真に霊的で普遍的な永遠の本性、一なる意識のフラクタルである真の「太陽」意識へと、私たちを導きます。

 

「木星」と関連する神々

古代バビロニアでは「木星」は神マルドゥクと同一視され、「木星」の黄道に沿う約12年にわたる周期を用いて、黄道十二星座の各星座を定めていました。マルドゥク(Marduk、マルドゥーク、マルドゥック)は、古代メソポタミア神話のバビロニア神話などに登場する、木星の守護神、太陽神、呪術神、英雄神、バビロンの都市神、バビロニアの国家神です。後にエンリルに代わって神々の指導者となり、アッカド語で主人を意味する「ベール」と呼ばれました。バビロニア神話の創世記叙事詩『エヌマ・エリシュ』ではマルドゥク神は世界と人間の創造主であり、人間は神々への奉仕のために存在しているとされます。マルドゥクという名は「太陽の雄の子牛」(シュメール語ではアマルトゥ「太陽の若き雄牛」)という意味を持ちます。随獣は蛇龍ムシュフシュです。マルドゥクの神殿は推定90メートルの高さでそびえ立つ「エテメンアンキ」と呼ばれるジッグラトで、旧約聖書の「バベルの塔」のモデルになったと言われています。

 

「木星」は英語ではジュピター Jupiter です。ラテン語ではユーピテル Jūpiter もしくはユッピテル Juppiter、日本語では長母音を省略してユピテルとも呼ばれます。古代ローマ神話の神ユーピテルは、天空の父たる神、日の父たる神とされ本来は天空の神でしたが、気象現象、特に雷を司る神とされました。ローマ市の中心にユーピテル神殿が建立され、永くローマの守護神として崇められました。戦争においてはユーピテル・フェレトリウスという呼称で一騎討ちを守護する神として崇敬され、一騎討ちで敵の将軍を破ったローマの将軍は、スポリア・オピーマという敵の将軍の鎧をオーク(樫)に縛った勲章をユーピテルに奉献しました。ディオクレティアヌスは国への帰属心が薄れつつあることを危惧し、皇帝権力の強化と愛国心の定着を図るため、自らをユーピテルの子であると宣言、皇帝礼拝と合わせ民衆にローマの神々を礼拝することも義務づけました。後にギリシア神話のゼウスと同一視されました。ともに古いインド・ヨーロッパ語系神話の天空神に起源を有し、『リグ・ヴェーダ』のディヤウスや北欧神話のテュールとも起源を同じくするとされています。

 

ギリシア神話の主神ゼウスは、至上神、最高神、全知全能の存在とされます。宇宙や天候を支配する天空神であり、人類と神々双方の秩序を守護・支配する神々の王です。宇宙を破壊できるほど強力な雷を武器とし、絶対的で強大な力を持ちます。キュクロープスの作った雷霆(ケラウノス)を主な武器とし、その威力はオリュンポス最強と謳われるほど強大なもので、世界を一撃で熔解させ、全宇宙を焼き尽くすことができるとされました。聖獣は鷲、聖木はオーク(樫)です。主要な神殿は、オークの木のささやきによって神託を下したエーペイロスの聖地ドードーナと、4年ごとに彼の栄誉を祝福してオリンピック大祭が開かれたオリュンピアにありました。ゼウスはローマ神話の最高神ユーピテル、古代エジプト神話の最高神アメン(太陽神、もとはナイル川東岸のテーベ(現・ルクソール)地方の大気の守護神、豊饒神)と同一視されました。

 

インド神話では、ブリハスパティが「木星」を支配する神とされました。

ブリハスパティは聖仙(リシ)です。創造神ともされ、後に神々の師とされました。『リグ・ヴェーダ』ではブリハスパティはブラフマナスパティとも呼ばれ、「祈祷(ブラフマン)の主(パティ)」を意味し、祈祷の行為を神格化したものと考えられます。ブリハスパティは聖歌を司る神でした。ヴェーダでブリハスパティは、独立の神格であると見られるところもありますが、インドラやアグニと同一視される場合もあります。ハンス=ペーター・シュミットによれば、「ヴァラの伝説」においてブリハスパティは通常インドラの別名で、独立した神格としてインドラの「仲間」とされることもありますがインドラと区別がつきません。ブリハスパティとは聖歌や正しい言葉を武器とするときのインドラの形容語句であったものが、のちに独立の神格を得たものと考えられます。『リグ・ヴェーダ』10.72ではブラフマナスパティ(ブリハスパティ)は鍛冶のように無から世界を作った創造神とされます。

 

中国では「木星」は、黄道に沿った公転周期がほぼ12年であることから、十二次を司るもっとも尊い星として「歳星」と呼ばれました。道教では天形星、天刑星(てんけいせい)の名で神格化され、牛頭天王さえ喰らう凶神として恐れられました。太歳星君(たいさいせいくん)は、中国の道教に伝わる「太歳」「木星」の鏡像となる仮想の惑星の神です。太歳、太歳元帥、太歳神とも呼ばれます。祟り神でもあり、中国の天文官達は太歳星君のもたらす災いをさけるため、とりわけその年の太歳の方位に注意したといいます。太歳を恐れる信仰は長く、古くは後漢の王充が『論衡』で取り上げています。太歳は天上の「木星」と呼応して土中を動く肉の塊として考えられ、住居を建設するときは決してこれを犯してはならないとされました。『太平広記』には、太歳の祟りを信じず地下から掘り起こしたために一族滅亡となった家の説話が記されています。この太歳信仰を人格化したのが太歳星君であり、首に多くの髑髏を下げ、金鐘を手にした三面六臂の姿で語られることが多いです。その名は『道法会元』や『三教捜神大全』他、多くの文学資料で殷郊または殷交(殷元帥)だとされています。『三教捜神大全』には太歳殷元帥の項があり、それによると殷の紂王の子で、母親の姜皇后が巨人の足跡を踏んだことで孕み、産み落とした肉球を切り裂いたところ誕生したといいます。後に周の武王が紂王を討つのを援けたため、玉帝によって太歳神の位に封じられました。同様の説話は元代の歴史小説『武王伐紂平話』にも登場します。明の神怪小説『封神演義』では、易姓革命の際に殷に加勢し周に討たれた殷郊が姜子牙(太公望)によって太歳に封じられたとされています。民間においても太歳星君は凶神の代表格とされ、その意味でももっとも恐れられた神格です。

 

太歳神(たいさいしん)とは、陰陽道における8人の方位神(八将神)のひとりです。「木星」(歳星)の精とされ、1年の四季において万物の生成をつかさどるといいます。同じ八将神の一人である太陰神の夫ともされ、仏教における本地仏は薬師如来とされます。君主的な立場にあり、八方に影響力を持つとされます。樹木や草に関する性格を持っており、太歳神の位置する方位に向かっての樹木や草木等の植えつけは吉、樹木の伐採や草刈りなどは凶とされます。争いごと、訴訟、談判、葬儀・解体などは疫災にあうとされ、貯蓄や家屋の建築や増改築、移転、商取引、結婚、就職などは大吉とされます。太歳神の在位する方角は、その歳の十二支の方位と同じ方角です。

 

「木星」は、古代バビロニア神話の神マルドゥク、ローマ神話の神ユーピテル、ギリシア神話の神ゼウス、インド神話の神ブリハスパティ、中国では歳星、陰陽道では太歳神という神々に関連付けられている惑星です。

これらの神々の性質は、「木星」のエネルギーを象徴しています☆

 

サインの中の「木星」

「木星」はダイアーナルで、本質的には表現力に富み、発展的です。

「木星」は火のサインに適していて、火のサインの喜びや楽観性を強め、表現します。

極めて霊的な性質を持ち、霊的な方向へと向かう水のサインで非常に好ましい機能を発揮します。

土のサインは本質的に制限を与える性質のため、生き生きと過ごすことができません。

また、空気のサインでも快適さを失っていきます。

 

おひつじ座の木星

おひつじ座は極度に衝動的で、素早く、自己中心的なエネルギーなため、木星は困難を感じます。おひつじ座の衝動的なエネルギーと木星の拡張的で楽観的なエネルギーが結びつくと、あまりにも素早くなりすぎて、ものごとを熟考することができず、そうでなければ避けられるはずの失敗やさまざまなトラブルを避けられない、という事態に陥ります。夜のチャートの木星は幸運に恵まれ、衝動的で不注意でも失敗の代償が小さくなるようです。木星はソーシャル・プラネットで、社会や宇宙との関係へと向かっていきますが、おひつじ座のエネルギーは完全に個人との関係に向かいます。そのため、木星とおひつじ座の間には、本質的に非常に大きな問題が生じることになります。

 

おうし座の木星

おうし座の木星は、物質的豊かさの面へと集中してしまう傾向があります。おうし座はもっとも官能的で感覚的なサインのひとつのため、おうし座の木星は豊かな暮らしへと強く固執し、あらゆる面で物質的なものに耽溺していく傾向を持ちます。木星は、単に物質的な面によって満足することはなく、あらゆるレベルで宇宙とつながろうとする根本的な欲求があります。木星は、物質界へと関心を向けそれを楽しみながらも、何か非常に大切なものが欠落していることは知っていて、迷い続けるでしょう。おうし座のエネルギーは、物質界の中で霊(スピリット)を探し求めることへと木星を制限してしまいます。物質界で霊(スピリット)を見つけることもできますが、それは曲がりくねった長い道となります。

 

ふたご座の木星

ふたご座はあらゆる可能性を追い求めようとするサインです。木星は最終的にひとつに統合される真実を発見し伝えていこうとします。ふたご座で木星は力を増しますが、その力を完全に間違った方向へと向かわせてしまいます。木星は大きく手を広げすべてを追い求めようとしますが、一度に扱えるのはひとつのアイデアや構想だけです。ふたご座のエネルギーはひとつに統合された真実という考えに向かって努力しますが、ものごとがどのように関係しているかを見つけ出そうとして、反対の側、もっとも遠い逆側の領域のみへと注目してしまいます。ふたご座は狭い概念を扱い、木星はすべての概念を大きく広げていきます。ふたご座の木星は、あたかもそれが答えであるかのように新たな考えに入れ込むかと思えば、それと同量の確信と熱意を傾け正反対の考えへと傾いていきます。最終的にふたご座の木星は、ふたつの正反対の概念のどちらかにではなく、その中間へと注意を向けていくための方法を学んでいかなければなりません。そこにこそ真実へと至る道があります。

 

かに座の木星

木星はかに座でエグザルテッドされます。かに座のエネルギーは、感情的欲求と霊的欲求を発見し表現し、それを満たそうとします。かに座は根源へと再びつながることへの切望と、すべての創造物とのつながりを体験していたときの記憶を表し、根源と、すべての創造物とつながっていたとき、私たちはそれらの一部であるため欠如を感じることはなく、すべては満たされていたということを思い出させます。かに座の中の惑星は、この人生の中では自分の欲求が満たされないかもしれないというおそれから、しばしば行動を起こすことがあります。また、他者を教育しようとすること、他者から養育されることを求めること、生きていくために他者へと頼るようになることがあります。木星はかに座の欲求のすべてを真に満たすために、大きな寛大さを示すことのできる唯一の惑星です。かに座には宇宙にいきわたるあふれんばかりの愛があるために、そこにいるときの木星は自分の感情的欲求が真に満たされることを感じ表現することができます。かに座の木星は、包み隠すことなく、愛情に満ち、他者と自分自身を養い育むことができます。同時に木星は常に学びを与えてくれます。かに座の木星は、私たちは全宇宙とひとつであり、そのためにすでに満ち足りていて真に愛され守られている、ということに気づくための方法を教えようとしてくれています。

 

しし座の木星

しし座は集団意識にも目を向けますが、集団の承認や注目を集めることへと根本的に動機づけられています。しし座の木星は、その寛大さやカリスマティックな能力を発揮します。ものがたりや逸話で人を楽しませながら、注目を浴びることを好みます。しし座の木星は、パーティーの主役であることを期待されますが、自我(エゴ)がその妨げとなりがちです。しし座の木星は、自信を得るために他人からの注目、関心、賛同をなくてはならないものとして求めるようになることもあります。他人の承認を求めることが、木星の霊的なものへと向かおうとする欲求を惑わせてしまう可能性もあります。昼のチャートの場合、木星は他者の承認と注目によって自分を確認することから離れて、内なる霊性を見出していかなければならないことに気づいていますが、しし座の木星にとって、承認と注目を求めるパターンから抜け出すことは困難です。

 

おとめ座の木星

おとめ座の木星は確信を必要とし、証明を要求します。霊的なつながりとの葛藤が生じやすく、霊的なつながりへの確信は容易に得られません。確信を得るために何らかの確実な証拠を常に求め続けることになります。おとめ座の木星は全面的に、物質を完全なものにし改善するよう動かされます。そのポジティブな面でのおとめ座のエネルギーは、木星をさらに綿密で緻密で注意深くすることにあります。おとめ座の分析的で実際的で細部にまで気を配る生き方は、木星がその大きな夢やアイデアから具体的なものを実際に作り出すための助けとなります。おとめ座の木星は、物質的な次元において完全なものを作り上げることで、宇宙、霊(スピリット)、創造主とのつながりを求めようとします。霊的な次元ではなく物質的な次元において霊性を見出し、つながりを作っていこうとしますが、それはたどり着くのが困難な道となります。おとめ座の木星は、常に生命の活力と聖なるインスピレーションがあるにもかかわらず、それを探し求めようとするため、物質的次元の本質的な不完全性と苦闘し続けることになります。

 

てんびん座の木星

てんびん座は空気のサインでもっとも集中力が増し、一対一の関係へと特化していきます。始動のサインであるため木星は活発になり、何か価値のあることを始めようとします。自由を愛し、独立心があり、拡大を好む木星にとって、一対一の関係への制約は窮屈できっちりとしすぎています。てんびん座も二元性と関連しています。普遍的な法則とかかわっていく場合、木星はてんびん座の持つ公平や正義を活用することができます。てんびん座の木星は人間関係をとても楽しいものにします。木星は目的意識を持ち、関係性、バランス、調和を通して真実を学び、成長し、経験していこうとします。木星は単独でいるときもっとも好ましく機能します。常にパートナーのことを考えなければならず、その行動が他者にどのように影響するかに気を遣わなければならないことは、木星にとっては困難な状況です。

 

さそり座の木星

木星はさそり座の中であまり快適ではありません。木星は表現力に富み、外向的な惑星ですが、さそり座のエネルギーはもっとも外向的な表現に欠け、もっとも内省的で内面へと向かっていくサインのひとつです。木星は、どの固定のサインの中であってもあまり居心地の良さを感じません。木星の霊的な探究は、さそり座の中では非常に個人的で私的な道をたどります。変容を促す感情的体験は、成長する機会、真の霊的なつながりへと近づいていくことを可能にする機会となるため、喜んで受け入れられます。木星は常に過剰になりすぎるという問題を抱えていますが、私たちはときとして、さそり座の木星とともに、個人的な発見、ヒーリング、変容のプロセスを少し先まで進めていくことができます。さそり座の木星の罠のひとつは、常に転機と変化だけを追い求めてしまうことにあります。霊的なレベルにおいて、さそり座のエネルギーはあらゆる隠された神秘的なものごとと関連しています。そのため、さそり座の木星は、超自然的な力、宗教の覆い隠された秘教的な面へと入り込んでいくことで、自らの信仰と霊性を探し求めようとする傾向もあります。成長とは、目に見える形でも起こりえること、喜びを味わいながら安定したペースでも起こりえること、必ずしもそれが精神的なトラウマを引き起こすわけではないことを最終的には学んでいく必要があります。

 

いて座の木星

木星はいて座をルールしています。いて座の変化のエネルギーは、木星を探究へと向かわせます。いて座は、哲学、高等教育、宇宙の中での自分の場所をよりよく理解する助けとなるすべてのものごとと関係しています。いて座の木星は、より計画的かつ的を絞った方法で霊性を追求していきます。組織化された宗教に非常に魅力を感じ、普遍的な法則や真実の探求によって動かされます。いて座のエネルギーは、変化しやすく柔軟ですが、その根本に一点へと集中する性質を保持し続けています。この一点へと集中する性質のもっとも顕著な副作用のひとつは、独断的に活動する傾向で、このことによってまったく機転が利かなくなります。何よりも真実を優先することがいて座の木星のモットーです。しばしばこれは感情を傷つける結果となり、激論となることもあります。夜のチャートでは、自我(エゴ)の罠にはまりやすいけれどもかなり幸運に恵まれ、大きな罠を避けることができる要領の良さが加わります。

 

やぎ座の木星

やぎ座の木星は欠如に関する問題に苦しむことになります。やぎ座の木星は、ものごとを具体的に表現するすばらしい技能を持っており、成功へと向かわせます。これは非常に有益な力となりますが、問題となるのは、十分すぎる安心をさらに手に入れるために常に成功へと駆り立てられてしまうことです。達成、業績、金銭、名声、これらがやぎ座の木星にはたやすく得られますが、十分だと感じられることがありません。やぎ座のエネルギーは霊的な次元よりも物質的な次元に作用します。やぎ座は感情的欲求や魂の欲求に取り組んでいくことに苦労します。物質的な世界を構造化し、組織化し、征服し、現実の問題を引き受けること、自分自身の問題だけでなく他人の物質的欲求をも満たすことを通して、やぎ座の木星は霊的空虚を満たそうとします。やぎ座の動機は、かに座のように、他者を保護し、自給自足できるようになるよう援助することにありますが、そこに自我(エゴ)を関与させ目的を見失ってしまうこともあります。12度と19度から30度での木星は、やぎ座の真実の課題である、物質的な欲求を満たすことと現実の責任を引き受けることは問題の半分でしかなく霊的な欲求にも取り組んでいかなければならない、ということを見出すのがもっとも困難となります。それ以外の度数では、何かが欠如していることにはっきりと気づいている場合でも、失われているものがなんであるか、どのようにその欲求を満たすべきかをわかっているとは限りません。

 

みずがめ座の木星

みずがめ座の木星は集団を相手にしなければなりません。みずがめ座は非常に理想主義的であり、社交的でもあります。このふたつの性質は木星も持っているものです。精神的、理論的な面に作用するみずがめ座は、木星の哲学的姿勢とも非常によく共鳴します。しかし、みずがめ座が支援する真実と自由は普遍的な真実ではなく、集団のメンバーにのみ当てはまる真実です。木星はみずがめ座の境界と領域の中で自由に動き回ることができ、非常に満足できる状態にいますが、それは木星が集団の理想となじまない考えや見解を思いつかない限りです。みずがめ座は土星によってルールされています。境界を侵害するか、規則を破るかしたときには責任を負わなければなりません。みずがめ座が実際には境界を持っている、ということに一度気づいてしまったなら、木星は満足した状態ではなくなり、自由になろうとします。20度から25度で、木星はその境界に気づきます。その範囲内でなんとか務めを果たそうとしながら、境界を拡大する方法も見つけようとします。それ以外の度数での木星は、その状況の本質に気づかないため、境界の抵抗に出会ったとき完全に驚かされることになります。

 

うお座の木星

木星はうお座をルールします。うお座はもっとも組織化の度合いが少なく、もっとも流れやすいエネルギーです。木星は非常に力強く満足いく状態となります。うお座のエネルギーは霧のように、どんな障害物も通り抜け、障害物に気づくことすらなく、上に下に前後にと動き回ります。うお座の木星はすべての境界、分離、差異が単なる幻想であるという真実を見抜き、私たちすべてはつながっていて、根源の一部であり、宇宙の一部であることを知ります。うお座の木星はすべての創造物への深い同情で満ち溢れ、他者が感じる痛みや不快への強い感受性も持っています。うお座の木星は直接的で個人的な方法で霊性へと近づいていこうとします。組織化された宗教の儀式それ自体には何ら興味を示しません。重要なのは霊(スピリット)であり、意志することであり、創造主とすべての創造物とのつながりを体験するために、組織化された宗教を必要としないのです。うお座の木星にとって最大の困難となるのは、境界に関する問題です。常に善意からどうにかして他者を助けようとすることで、他人の問題に巻き込まれてしまいがちな傾向があります。その意図がどんなに善意によるものであっても、木星の援助が歓迎されない場合もあります。

 

 

本日は「木星」についてお話ししました。

次回は「土星」についてお話します☆

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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